フランスで製作されたセーブルの小物入れです。
リボンとロリエのカルトゥーシュ等がレリーフで装飾された真鍮製のふたの中央に磁器製のプレートが嵌め込まれ
正面を向いた女性の肖像がハンドペイントで描かれています。
解かれた栗色の豊かな髪はふわっとしたウェーブがかかっており優美な印象です。
くっきりとした二重の大きな目、ブラウンの瞳、筋の通った美しい鼻、薔薇色に染まる頬と結んだ唇が醸し出す凛とした表情が表現されています。
肖像の左下にKielとサインが入っています。
本体上下のふちにも真鍮製のフレームが取り付けられており、上側のものは蝶番でふたとつながっています。
本体側面には上質な白地を背景に明るい色味で薔薇をはじめマーガレットやその他小さな花々が描かれており、こちらには Labbé 1847 とサインがあります。
この年は1830年から始まった七月王政の末期で、翌1848年には二月革命が勃発し、フランスは第二共和政に移行していきます。
裏側にはブルーでルイ王の頭文字、Lを交差させたマーク、簡素なフルール・ド・リス、SEVRESの文字、そして21と手書きされています。
こちらはセーブルで1814~1824に用いられたマークです。
この期間は丁度復古ブルボン王朝のルイ18世の治世(ナポレオンの百日天下を含む)にあたります。
セーブル磁器には、パリの諸窯で作られた、模造品が無数に焼かれており、フランス国外で出回っているもののほとんどが所謂セーブルスタイルと呼ばれるもので、セーブル窯の製品ではない事が多いそうです。
またそれらも品質が非常に高い為見分けが難しいとされています。
セーブルスタイルのものであったとしても非常に価値の高いものには違いありませんが、バックスタンプに従ってセーブルのものではないかと思っています。
ふたの裏側には赤と青の花を交互に並べた模様の布が張られています。
花びらにはグラデーションがかけられ、球根にあたる部分等には金糸も用いられています。
布地は全体に茶色く変色していますが、永い時代を経たアンティークならではの良き趣があります。
ふちが金属で保護されていることもあり、かけやひび等はもちろん貫入等も無く、ふたの表の絵付け部分にもかすれなどの見られないエクセレントコンディションです。
この時代のものとしては非常にすばらしい状態だと思います。
またふた裏の布地も変色は見られるものの、破れなどはなく、アンティークとして良い状態です。
大切に使われてきたものだと思います。
生産地 フランス
窯元 セーブル、もしくはパリ諸窯のどこか
年代 絵付け1847年 焼成1814~1824
サイズ 直径12�僉々發機覆佞心泙燹�5.5��
状態 エクセレントコンディション
Note: 表記についての補足説明