マダム・ヴィクトワールの肖像が描かれたセーヴルのデミタスです。
カップとソーサーは元々は別の物でした。
カップは七月王政期の1834年のもので、セーヴルらしいポンパドールピンクを背景に、金のカルトゥーシュで囲まれたマダム・ヴィクトワールの肖像が描かれています。
Madam Victoire(マリー・ルイーズ・テレーズ・ヴィクトワール・ド・フランス 1733〜1799)はフランス国王ルイ15世と王妃マリア・レグザンスカの5女で、王女たちの中で最も美しかったといわれています。
後年、王太子ルイ・オーギュスト(ルイ16世)の元に嫁いできたマリー・アントワネットをたきつけて、マダム・デュ・バリーと対立させた事でも知られています。
制作された1834年は革命とナポレオンの時代を経て、フランスに束の間の王政が戻った時代でした。
少し前には亡命先で亡くなったマダム・ヴィクトワールもフランスに帰り、サン・ドニの霊廟に埋葬されています。
革命以前のものを全て排斥する風潮(革命期には王立だったセーヴル窯自体も破壊、閉鎖されていました。)の弱まったこの時代、このカップの持ち主は、失われたかつての華やかで甘美な生活に想いを馳せていたのかもしれません。
一方ソーサーは革命以前、おそらく18世紀前期のもので、カップを受けるための溝がなく、ふちの立ち上がったデザインをしています。
ポンパドールピンクの背景に水色のピンドット、愛らしい花々による5連のガーランドが紫色のリボンで留められています。
中央からは水色のストライプと金彩の装飾が放射状に広がり、とても華やかな雰囲気です。
絵付けはカップ、ソーサー共に全てハンドペイントで、大変丁寧に描かれています。
元々は別々の組み合わせのものですが、色合いやフォルム、雰囲気も良く合っていると思います。
カップのハンドルの右下に2cm程度のヘアラインがありますが、あまり目立ちません、芸術的価値のあるアンティークとして、良い状態のまま未来に引き継ぐためにも実際のご使用は避け、鑑賞用としてお持ちくださる事をお勧めいたします。
ソーサーはひび、欠け、貫入等もなく、金彩も大変良く残っているエクセレントコンディションです。
生産地 フランス
メーカー セーヴル sevres
年代 カップ 1834年
ソーサー 18世紀前半
サイズ カップ (口径 6�僉々發機�6�僉〕椴緬�水90ml)
ソーサー(11.6�僉�
状態 カップ ハンドル右下にひび有り
ソーサー エクセレントコンディション
Note: 表記についての補足説明